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Spectre Tech Tips: Spectre 電圧ドメイン・チェック

9 Feb 2022 • Less than one minute read

 Spectre®回路シミュレータは、過渡解析やその他の解析を実行することなく、典型的なセットアップや設計上の問題を特定することができる、スタティックまたはトポロジー・チェックの大規模なセットを提供します。このブログでは、スタティック・電圧ドメイン・チェックをレビューします。

モチベーション

ミックスド・シグナル設計の多くは、複数の電源ドメインを持ち、高電圧と低電圧のデバイスを含んでいます。デジタル回路は通常低電圧で動作しますが、アナログ、電源、ドライバ回路は高電圧で動作することがあります。回路設計の目標は、次のような問題があるため、ドメインを混在させないことです:

  • 低電圧デバイスが高電圧領域に置かれた場合、時間の経過とともに高い電圧ストレスを受けることになり、寿命が短くなる可能性があります。
  • 低電圧領域のデジタル・ゲート(0.9Vなど)が高電圧領域のデジタル・ゲート(1.8Vなど)を駆動する場合、低電圧領域のデジタル・ゲート出力は駆動された高電圧領域のデジタル・ゲートを切り替えるために必要な高電圧スレッショルドに到達しない場合があります。
  • 高電圧と低電圧のデバイスが混在していると、望ましくないリーク電流が流れることがあります。

次の図は、問題のある回路の例です(ノードinは0.9VドメインのPWL vsourceで駆動されます):

Spectreのシミュレーション問題をデバッグする際に見られる典型的な設計上の問題は、デバイスが電圧ドメインに誤って配置されていることと、電源電圧の異なるドメイン間でレベル・シフターが欠落していることです。

電圧ドメイン・チェック

Spectreの電圧ドメイン・チェック (voltage domain check) は、パーシングの後にSpectreシミュレーション・データベースに対して実行される静的なチェックです。電圧伝搬アルゴリズムをベースにしています。電源からの電圧を伝搬し、デザインの各ノードで可能な最高電圧と最低電圧を導出します。伝播の結果、デザインの各ノードにおける最大電圧と最小電圧を含むテーブルが作成されます。このテーブルが利用可能になると、電圧ドメイン・チェックは、その端子で異なる電圧ドメインを示すデバイスを特定し、電圧ドメイン違反のあるデバイスとして報告します。

電圧伝搬アルゴリズムでは、各素子に導電規則が必要です。スタティック電圧ドメイン・チェックでは、MOSFET、BJT、抵抗、ダイオードは、パラメータ値に依存せず導通するものとします。容量は非導電とみなされます。

スタティック電圧ドメイン・チェックは、以下のステートメントで有効にすることができます:

check1 static_voltdomain model=[*]

ここで、check1はチェックの名前、static_voltdomainはチェックのキーワードです。

modelパラメータは、チェック対象となるすべてのMOSFETインスタンスのデバイス・モデル名を定義します。ほとんどのユーザーは、このパラメータを[*]に設定することで、すべてのMOSFETインスタンスにチェックを適用します。

このチェックの結果は、XML出力を使用すればウェブ・ブラウザで、SQL出力形式を使用すればVirtuoso® ADE ExplorerまたはVirtuoso ADE Assemblerで表示することが可能です。アドバンストなユーザーは、独自のスクリプトを使用してSQL出力を読み取ることができます。

次の表は、先に示した例題回路に対するXMLレポートです: 

表は、高電圧ドメインが低電圧ドメインを駆動する場合と、低電圧ドメインが高電圧ドメインを駆動する場合の2つに分かれています。

他のSpectreデザイン・チェックと同様に、static_voltdomainチェックは、デザイン全体、または、デザインの選択したブロックにローカルに適用できます(subcktまたはinstパラメータを使用して)。必要であれば、選択したブロックをチェックから除外することもできます(xsubcktまたはxinstパラメータを使用して)。

Stefan Wuensche

Translator: Yoko Watanabe

関連リソース

ユーザー・ガイド Spectre Classic Simulator, Spectre APS, Spectre X, and Spectre XPS User Guide
アプリケーション・ノート

Introducing Spectre X (英語版/日本語版)

Spectre Assert and Design Check Overview (英語版/日本語版)

Cadence Learning & Support 日本語ページ SPECTRE日本語資料

また、ケイデンスのサポートAEに連絡して、ガイドを受けることもできます。

ケイデンスの製品とサービスに関する更なる情報をお求めの場合は、www.cadence.com を訪れてください。

Spectre Tech Tipsについて

Spectre Tech Tipsは、Spectreシミュレーション・プラットフォームの機能や可能性を探求することを目的としたブログ・シリーズです。このシリーズでは、Spectreの有用な機能や改善についての知見を提供することに加えて、このプラットフォームに関連するあらゆることについての知識と経験を共有する、様々なブロガーや専門家の声を届けます。

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