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Start Your Engines: 電気(Electrical)と実数モデル(RNM)間の電流ベースのポート接続モデリング

12 Jul 2021 • Less than one minute read

 Cadence® Spectre® AMS Designer は、高いパフォーマンスのミックスシグナル・シミュレーション・システムです。複数エンジンの使用や、さまざまなプラットフォームから実行できる機能により、ミックスシグナル・デザイン検証を「活性化」し、市場競争でチェッカーフラッグを受けることができます。Start Your Enginesブログ・シリーズは、シミュレーションのパフォーマンスをチューンアップし、生産性向上に役立つヒントと洞察を提供します。

ミックスシグナル・シミュレーションでは、電気信号(electrical)モジュールと実数(RNM ― Real Number Modeling)モジュールは、ほとんどが電圧ベースのポートを持ちます。しかし、一部のポートでは、電流フローでのモデリングが必要かもしれません。電気信号の基本的なプロパティが実数信号とだいぶ違うことを考えると、電流モデリングには特別な注意を払う必要があります。

分かりやすい簡単な例を見てみましょう。2つのブロックがあって、1つはドライバで、もう1つはレシーバで、それらが電流ベースのポートで繋がっています。ドライバ側とレシーバ側が実数モデルか電気モデルかどうかに関わらず、ミックスシグナル境界のモデル化の目標は、常に同じ回路を表すようにすることです。4つの組み合わせシナリオが下記の図に示されています。

図1 : 実数モデル(RNM)と電気モデル(electrical)の電流ベースのポートでの相互接続 

これら4つのシナリオは、すべて同じ電気回路をモデル化すれば、電気と実数は問題なく切り替えられます。

まず、正の実数を使って順方向電流を表すか、或いは負の実数を使って順方向電流を表すかを評価する必要があります。理由としては、実数モデルがキルヒホッフの電流則(KCL)に適用できないので、流入が正で流出が負のような電気法則で信号の符号を定義することができないからです。つまり、ドライバからの正数は、レシーバでも正数として受け取られます。従って、流入・流出の定義は、実数モデルRNMには機能せず、順方向・逆方向のみ動作します。

正実数が順方向電流を表す場合の動作を見てみましょう。上記の例で各信号の符号を示したのが下図になります。

図2 : 正実数を使用して順方向電流を表現

 

一連のイベントの流れを解説しましょう。

  • まず、両方のブロックは電気モジュール(electrical)を使用します。順方向電流として、ドライバの出力ポートに負電流と、レシーバの入力ポートに正電流が確認できます。
  • 次に、ドライバはRNMモジュールに切り替えられます。R2Eコネクト・モジュールが挿入され、正実数信号を負電流信号に変換します。ここでは、負電流信号がレシーバに流れる順方向電流を表します。
  • そして、両方のブロックはRNMモジュールを使用します。正実数信号は、レシーバの正実数信号に割り当てられています。
  • 最後に、ドライバは電気モジュールで、レシーバはRNMモジュールを使用します。E2Rコネクト・モジュールが挿入され、正電流信号(コネクト・モジュールに流れ込む電流)を正実数信号に変換し、そして、RNMレシーバに割り当てています。これで、4つのシナリオがすべて実回路と整合性を取り、同じ回路を表しています。

正実数信号が逆方向電流を表す場合も適用できます。類似する分析を下図で示しています。

図3 : 実数を使用して逆方向電流を表現

上記のいずれのケースでも、E2R/R2Eのいずれかが、モデリングプロセス全体が自己矛盾しないように、変換された信号の符号を反転する必要があることがわかります。

この2つの例では、2つの電流ベースのポートの接続をモデル化しています。3つ以上のポートがある場合はどうなるのかと思われるかもしれません。簡単な例で分析した結論として、すべてのシナリオを自己矛盾なくモデル化することはできません。なぜなら、実数モデルはKCLをサポートしていないからです。

複数のポートで電流ベース接続の場合は、下記のKCLに従って、

2つのポート接続の場合は、特例として、符号反転を使って、KCLを模擬的に満たすことができ、

ただし、ポートが3つ以上ある場合は、反転の方法では機能しません。

複数ポートに関する別の問題は、複数のレシーバがあることです。電圧ベースのモデリングのようにすべてのレシーバが同じ電圧値を取る代わりに、電流ベースのモデリングでは、電流は各レシーバで分配される必要があります。

結論として、実数信号(wreal/SV-real)で電流をモデル化するためのガイドラインを下記に示します。

  • wreal/SV-realで電流ベースの設計ブロックをモデル化する場合、電流の流れ方向とポート方向の定義の関係に依存します。
  • 正実数信号値を順方向電流として定義する場合は、電流ベースのポートの実数モデリングを実行する際に次の点に注意してください : 
    • 入力ポートに対して、流入は正、流出は負
    • 出力ポートに対して、流入は負、流出は正
  • 正実数信号値を逆方向電流として定義する場合は、逆の結論で一貫性を保ちます: 
    • 入力ポートに対して、流入は負、流出は正
    • 出力ポートに対して、流入は正、流出は負

~ Qingyu Lin

Translator: Hemin Wang

関連リソース

  • One-Stop Knowledge Resource for Mixed-Signal Verification
  • Spectre AMS Designer Product Page
  • Spectre AMS Designer and Xcelium Simulator Mixed-Signal User Guide
  • AMS Designer日本語資料

Cadenceの回路設計プロダクトとサービスの詳細については、www.cadence.comをご参照ください。 

Start Your Enginesについて

Start Your Enginesシリーズは、AMSDの新機能、既存機能を使った作業改善などのさまざまなトピックスについて、アナログ/ミックスシグナルの主題に関するエキスパートからのブログ投稿を紹介します。