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Virtuosity: .simrc ファイルとネットリストのカスタマイズの裏側にある謎

28 Jul 2021 • 1 minute read

 ネットリスティングはデザインシミュレーションにおいて不可欠な部分です。ネットリストは、望ましいシミュレーション結果を達成するためにシミュレータにコネクティビティとマッピングの情報を伝えるために作成します。しかしながら、デフォルトのネットリストを使用する代わりにいくつかのカスタマイズを加えたネットリストを使用したい場合があります。どうしたらいいでしょう? シミュレーション環境のいくつかの設定を変更したい場合、.simrcファイルをカスタマイズします。

.simrcファイルとは何か?なぜ必要か?

.simrcファイルはSIMulation Run Controlファイルです。このファイルはいろいろなVirtuosoツールのネットリスト作成プロセスでロードされ、シミュレーションインターフェースの設定を上書きするのに役立ちます。これらの設定は、シミュレーション用のデザイン環境を準備するためにデフォルトの設定をロードするsi.envファイルを通してロードされます。.simrcファイルの役割は、これらのデフォルトの設定をカスタマイズすることです。

それでは、例を見てみましょう。朝の一杯のコーヒーが好きな方は多いのではないでしょうか?コーヒーにはさまざまな種類がありますが、皆さんお気に入りのブレンドがあるのではないでしょうか。このブレンドまたはレシピによって、 たくさんあるコーヒーショップの中から私たちはお気に入りの一軒に頻繁に行くことになります。

同じように、複数の.simrcファイルを異なる場所に保存しておくことができますが、ネットリストのカスタマイズに選択されるファイルは一つだけです。どのように、またはどの.simrcファイルが選択されているか疑問に思ったことはありますか?もしそうならば、あなたは正しい場所に来ています。なぜならば、これから、なぜネットリストをカスタマイズしたいのか、そしてVirtuosoがどのように.simrcファイルを見つけるのかについての詳細を議論します。

ジレンマ

プロジェクトの条件により、.simrcファイルを異なる場所に保存することを選択したり、または間違って複数のコピーを作成したりしている場合もあります。例えば、.simrcファイルをテストレベルの/root/user2/design/test/に持っていますが、プロジェクトレベルの/root/user2/design/に他のファイルがあることに気づいていません。このような場合、あなたが選択したテストレベルの設定が有効にならず、ネットリストがカスタマイズされないことを不思議に思うでしょう。この原因は、.simrcファイルを正しい位置に保存していますが、Virtuosoが最初に読み込む位置にある二つめのファイルに気づいていないためです。

下記に、現在使用したい.simrcファイルを検索する場合のシナリオの例をいくつか示します:

  • schematicとネットリストが同期しておらず、ネットリストが正しい名前のフォーマットを表示していないため、ネット名やいくつかのネットリストプロパティを調整したいけれども、このプロセスを自動的に行いたいとします。
  • .simrcファイルが`pwd`/にあり、もう一つが~/にあり、両方とも有効な場所です。そこで、どちらのファイルが先に読み込まれるのか確認し、設定したいファイルを正しい位置に設定します。
  • $SIMRC変数で指定されるパスからも.simrcファイルは読み込まれますが、ここでは無いものとします、今あなたはVirtuosoがどのように.simrcファイルを検索するのか知りたいはずです。
  • auCDLネットリストの方法を変更するように.simrcをカスタマイズしたいとします。おそらく、この変更はVirtuoso Analog Design Environment (ADE)ネットリスティングで問題が生じるため、auCDLではカスタマイズしたネットリストを作成し、ADEの場合には通常のネットリストを作成する.simrcファイルの作成方法が知りたいはずです。

Virtuosoはいつ.simrcファイルを呼び出すか?

ネットリスト作成プロセスの開始方法によって、.simrcファイルが呼び出される順序は異なります。例えば、

  • Virtuoso Custom IC DesignプラットフォームのプロダクトのUIを使用している場合、ネットリスタは現在の状態の設定を継続し、シミュレーションインターフェースの設定をロードした後に、.simrcファイルを検索し、ロードします。
  • コマンドラインからOCEANスクリプトを使用する場合、ネットリスタは初めにOCEAN run controlファイルをロードし、次にシミュレーションインターフェースの設定を行い、最後に.simrcファイルを呼び出します。
  • シミュレーションインターフェースやVirtuoso Custom IC DesignプラットフォームのプロダクトのUIからネットリスタをバックグラウンドモードで実行する場合、ネットリストを作成するために別のバックグランドプロセスが起動されます。この場合、シミュレーションインターフェースの設定がロードされ、ライブラリが初期化され、.simrcファイルがロードされますが、.cdsinitファイルは読み込まれません。

シミュレーション環境がCadence Setup Search File (CSF)メカニズムを使用するように構成されている場合、cdswhichコマンドを使用して、どの.simrcファイルを検索するか確認することができます。デフォルトでは、CSFは.simrcファイルを識別しないため、$SIMRC、$ossUserSimrc、$PWDのシェル変数を使用して定義していてもcdswhichコマンドが.simrcファイルを見つけられないのは、そのためです。 

全てのシナリオにおいて、.simrcファイルが見つからなかった場合、ネットリストはカスタマイズされません。

ミステリーデコード

Virtuosoが.simrcファイルを見つける方法の要点を理解するために、Simulation Environment Helpのフローチャートに.simrcファイルの検索プロセスの詳細を説明しています。

.simrcでは何が優先されるのか?

これは.simrcファイルがいつロードされるかに依りますが、.simrcファイル以外のファイルを定義してネットリスト作成プロセスをカスタマイズできることをご存知ですか?はい、それは正しいです。これは$ossUserSimrcシェル変数で設定できます。おまけとして、この変数を使用すると一時的に.simrcファイルをオーバーライドしたり、無効にしたりすることができます。唯一の条件はファイルが.simrcファイルと同じフォーマットのSKILLでカスタマイズの詳細を記述していることです。

.simrcファイルは他に何ができるか?

.simrcファイルはデザイン環境においてシミュレーションインターフェースの設定、カスタム関数の定義、カスタムロケーション、およびSpectreまたはAMSのような複数のシミュレータのための条件文を上書きするのに役立ちます。そのため、一度にひとつの変更を加えるのではなく、全てのカスタマイズを一度に指定することができます。これはデザイン環境のそれぞれの領域で異なるカスタムフローを使用したい場合に、特に役立ちます。一方では、ひとつのカスタマイズフローを設計者のチームで使用したい場合にも、この機能は便利です。

Virtuosoが.simrcファイルを検索する場所と順序についての詳細はドキュメントを確認してください。また、Virtuosoがネットリストのカスタマイズに使用できるように、.simrcファイルを置く最適な場所を調べてみてください。

関連リソース

 プロダクトマニュアル Simulation Environment Help
COS日本語ページ CIC Home

Cadenceの回路設計用製品とサービスに関する情報についてのさらなる情報はwww.cadence.comをご参照ください。

お問い合わせ

ご質問や一般的なフィードバック、または今後のブログ・トピックのご提案は、日本ケイデンス フィールド・マーケティング部 cdsj_info@cadence.com までメールでお問い合わせください。

Happy reading, and stay safe!

Rashmi Girdhar

Translator: Tomoko Shiosaka

Virtuosityとは

Virtuosityは、あまり知られていない、だけれども、とても便利なソフトウェアやドキュメントの改善、Virtuosoのエキサイティングな新機能に光を当てる、最も多く閲覧され、評価されてきたブログ・シリーズです。私たちはいま、引き続きこのシリーズのスコープを拡張しています。従来からのブロガーやエキスパートによる情報発信に加え、Virtuosoに関連するトピックを広く網羅することで新次元の情報を提供します。そしてさらに、それらを発展させていきます。