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Virtuoso Meets Maxwell: Clarity 3Dソルバーでのシミュレーション用にポートを設定する

1 Jun 2021 • Less than one minute read

 Virtuoso Meets Maxwell はVirtuoso RFソリューションとVirtuoso MultiTechの機能及びその潜在能力の紹介を目的としたブログの連載です。ではどのようにVirtuosoがMaxwellと出会うのでしょうか。現在、VirtuosoプラットフォームはRF設計をサポートしており、RF設計者は物理的な放射の影響をマクスウェルの方程式で測ります。この連載では、有益なソフトウェアの改善点にスポットを当てて解説するだけでなく、VirtuosoのIC-パッケージ設計環境内の様々なツールの知識や経験についてRF、マイクロ波、及び高周波設計の視点から様々なブロガーや専門家の声をお届けします。月曜日に投稿されますのでチェックしてみてください。

みなさん、こんにちは。

有限要素法(FEM)の原理では、ポートはある決まった方法で定義されなければならないとされています。FEMシミュレーションでは主に2種類のポートが使用されます:集中ポート(lumped port)と導波路ポート(wave port)です。これら2つのうち、Virtuoso RF Solutionの電磁界解析では集中ポートが主な役割を果たしますので、この投稿では集中ポートを念頭に置くことにします。

電子回路の電磁界挙動を抽出するためのフルウェーブ3D有限要素解析(FEA)ツールであるClarity 3D Solverでのシミュレーションでは、ポートに対して以下に示すようないくつかの要求事項があります。

リターンパス

非放射性の構造を正しく抽出するためにFEMツールではどのようなリターンパスが必要なのか、についてはすでにこちらの投稿で言及しています。つまり、パッチアンテナについてはそのほとんどのエネルギーが放射されてしまうのでリターンパスは必要ありませんが、伝送線路に関しては電荷が線路を伝達した後その出発点に帰って来られるようなリターンパスが形成されている必要があるということです。

リファレンスポイント

集中ポートは常に金属のリターンパス上のポイントにそのリファレンスを置きます。他の電磁界シミュレーション手法(例えばモーメント法)ではポートは明示的なリファレンスポイントなしで設定可能な場合もありますが、Clarity 3D SolverではFEMを採用しているのでその集中ポートにはリファレンスポイントの設定が必要です。

ポートの形状

集中ポートは、一辺からその対向辺(リファレンスから励振ポイント)へのポート励振を示す2次元の矩形形状で設定されます。このポートはその端点間に他の導体が差し挟まれないようにしなければなりません。その端点がお互い見えないような位置関係で集中ポートを設定することはできません。

ポート数が多くなってくると、手作業でそれらを描きこれらの要求を満たしているか確認するという作業がとても大変になってきます。

もっと簡単なポート作成法があります。Virtuoso Layout Suite EXLのElectromagnetic Solverアシスタントについてくる大変便利な機能を使用すれば、ポート設定時における上記の要求を全て満足させることができます。このアシスタントにはポートを自動生成できる「魔法の杖」(文字通りそのGUIボタンは魔法の杖のアイコンとなっています)があります。

加えて、極めて簡単なポート追加フローがあります — ポートを追加し逐次チェックを行いながら作業を進められます:それは同層のメタルレイヤーでしょうか、それとも違う層でしょうか?どの程度の幅でしょうか?このポートの励振ポイントとリファレンスポイントの場所は?これらの座標を覚える必要はありません。単にレイアウト上のこれらのポイントをクリックするだけです。ポートが接続しているレイヤーもドロップダウンリストに表示されます。

ポートはシミュレーション用のいくつかのルールに従う必要があります。ルールに従っているかどうか確かめるため、Electromagnetic Solverアシスタントで “Validate Port” ボタンを使用し、生成されたポートに違反がないかどうかチェックします。

Electromagnetic Solverアシスタントでモデルの定義が終わったら、そのさらなるチェックとシミュレーション実行のためこの情報をClarity 3D Solverに送ります。

Virtuoso Layout Suite EXLでのポート設定とは別にClarity 3D Solverでもポート設定をすることができます。ここで関連情報を少々記します:Clarity 3D Solverには2種類のGUIがあります:Clarity 3D layoutという3Dプレーナー構造用と、Clarity 3D workbenchという汎用3D構造用のものがあります。双方にそれぞれポート設定ウィザード/フローがありそれぞれの適用先に合わせたインターフェースとなっています。ICのような構造に対してはClarity 3D layoutで作業する方が便利ですが、これは単に見た目が異なるだけです。そのソルバーエンジンは同じものです。双方ともVirtuoso Layout Suite EXLから起動可能です。

Clarity 3D Solverでこれらのポートがどのように見えるかちょっと覗いてみましょう。ポートリストを見て複数ポートを選択可能です。選択されたポートは下図に示すようにキャンバス上でハイライトされます:

ポートの片方の点に緑色の丸印があることがわかるでしょう。これはそのポートのリファレンスポイントを示しています。黄色の矩形はポートの形状です。この黄色の矩形を構成する全ての点が導体内部に収まっていることが重要です。つまり、どの点もメタル図形の外にあってはいけません。

双方のツールで提供されているこのような便利な機能で、通常の電磁界シミュレーションで必要とされるような手作業でのポート設定作業にかかる時間を大幅に削減することが出来ます。加えて、Virtuoso RF Solutionの完全なフローにより、Clarity 3D SolverからVirtuoso Layout Suite EXLに戻ってきたときに電磁界シミュレーション結果を即座に利用することができます。この他にも、Cadenceにより提供されるこれら2つの製品の組み合わせによりデザインフローをより効率的で便利にするような、数多くの多彩な機能が用意されています。Virtuoso Layout Suiteで作成されたレイアウトを電磁界シミュレーションされている場合にはぜひこれらの機能をお試しください。お客様のタスクに合う機能や作業フローをより効率的にできる点が見つかるかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

関連資料

  • Virtuoso RF Solution
  • Virtuoso MultiTech Framework User Guide
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  • Virtuoso Electromagnetic Solver Assistant User Guide
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Virtuoso Meets Maxwellについて

Virtuoso Meets Maxwellの連載では、設計者が設計者として生き抜くための設計プロセスの再構築と最適化にフォーカスする形で次世代のダイ、パッケージ、ボードの設計フローに関する投稿を行っています。ご注目ください!

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Amir Asif

Translator: Kazuyuki Tateishi

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