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Virtuoso Meets Maxwell: RF回路でのカスタム受動デバイス – デバイスかそれともインターコネクトか

29 Mar 2022 • Less than one minute read

 'Virtuoso Meets Maxwell' はVirtuoso RF ソリューションとVirtuoso MultiTechの機能及びその潜在能力の紹介を目的としたブログの連載です。ではどのようにVirtuosoがMaxwellと出会うのでしょうか。現在、VirtuosoプラットフォームはRF設計をサポートしており、RF設計者は物理的な放射の影響をマクスウェルの方程式で測ります。この連載では、有益なソフトウェアの改善点にスポットを当てて解説するだけでなく、VirtuosoのIC-パッケージ設計環境内の様々なツールの知識や経験についてRF、マイクロ波、及び高周波設計の視点から様々なブロガーや専門家の声をお届けします。月曜日に投稿されますのでチェックしてみてください。

Virtuosoへの電磁界ソルバーの統合によりCadence Quantus Extraction SolutionとCadence EMX Planar 3D Solverの双方を用いて階層的な寄生抽出と電磁界シミュレーションが可能になりました。以前このブログで、RF的に重要な部分に対しては高精度な電磁界シミュレーションを、そうでない部分には大規模対応の寄生抽出を適用させる方法について言及しました(Virtuoso Meets Maxwell: 階層的な電磁界モデリング)。このシームレスな統合によりポストレイアウト・シミュレーション中の寄生成分による影響を、取りこぼすこともダブルカウントすることもなく自動的に確認することができます。

しかしカスタムの受動デバイスに対してはどうすればよいでしょうか。使用中のファウンダリーPDKにはいくつかのインダクターやトランスフォーマーでさえ含まれているかもしれません。しかし設計中のRF回路を顧客から受けた難度の高い仕様に合わせるためにカスタムの受動デバイスを作成し最適化する必要があるかもしれません。VEMへのEMX統合により容易にSパラメータモデルを抽出しスケマティックにつなげることができます。しかし、回路中のその他の部分の寄生はどのように取り込むのでしょうか。標準的な方法はSパラメータモデルをSmart Viewに取り込むことです。しかしQuantus Extraction SolutionはLayout versus Schematic(LVS)チェックを必要とします。そしてファウンダリーのLVSルールにはそのようなカスタムデバイス用のルールは存在しないため、そのLVSではカスタムの受動デバイスは認識できません。

幸運なことにCadence Online Supportにアクセスすると、どのようにPegasus-QuantusフローでBlackBoxやGrayBoxを取り扱えるかを記した記事が見つかります(Blackboxing Flow on Virtuoso RF using Pegasus, Quantus and EMX)。これらのフローを使えばカスタムの受動デバイスをBlackBoxやGrayBoxとして定義することができます。これらのBoxの中のデバイスはLVS中に抽出されることはありません。BlackBoxへの接続のみがスケマティックとのネットリスト比較時にチェックされるだけです。Smart ViewではBlackBoxのlayout viewかsymbol viewが配置されます。ポストレイアウト・シミュレーション時には電磁界モデルをSmart Viewにつなぎこむか、Hierarchy Editorを用いてSパラメータ viewをシミュレーションviewとして定義することができます。

さて、BlackBoxとGrayBoxの違いは何でしょうか。例を見てみましょう。この図はインダクターを表しています。これがカスタムの受動デバイスだと仮定しましょう。

Pegasus LVSでこれをBlackBoxかGrayBoxとして定義します。BlackBoxモードではBox(図では紫色の箱)の中のデータはQuantus Extraction Solutionに送られません。(このBoxはセルになっていて図中の境界をまたいでいるnetAやnetBはBoxに含まれません。)BlackBox内部の形状はQuantus Extraction Solutionでの寄生抽出に何の影響も与えませんからその近傍のnetAやnetBとの間のカプリング容量は考慮されません。これではnetAやnetBのトータルの寄生容量値が低く見積もられてしまいます。

このような近傍のネットとカスタム受動デバイスとの間の寄生を考慮するにはGrayBoxモードに切り替えなければなりません。このモードではBoxの中の図形がグランドに接続しているGrayBoxデータとして送られ、netAやnetBとGrayBox間のカプリング容量が抽出されます。寄生容量はグランドに接続されます。netAやnetBとカスタムデバイスそのものとのクロスカプリングは取れませんが、netAやnetBの容量負荷として考慮することができます。

まとめると、Pegasus LVS – Quantus Parasitic ExtractionフローはBlackBoxモードとGrayBoxモードをサポートします。両者の違いはBox内のエレメントとそれに隣接するネットとの間の寄生カプリングの取り扱い方です。BlackBoxモードではBox内のメタル図形は容量抽出時に考慮されず、カスタム受動デバイスと隣接するネット間のカプリング容量は無視されます。GrayBoxモードではBox内のメタル図形は容量抽出時に考慮されます。抽出された容量は対地容量としてまとめられ、受動素子に対してではありませんが、隣接するネットの寄生容量成分として加えられます。

RF回路ではカプリング容量は回路特性に大きな影響を与える場合があります。そのポストレイアウト・シミュレーション中の影響を過小評価すると最初の仕様を満たせなかったり完全に欠陥製品となってしまったりする可能性があります。EMX Planar 3D SolverのVirtuoso Electromagnetic Solverへの統合によりカスタムの受動デバイスをインターコネクトとして抽出することが可能になりました。

確かに、カスタムデバイスはLVSでは抽出されませんでした。Electromagnetic Solverアシスタントでは部品やネットを電磁界モデルに含めることができます。ネットを電磁界モデルとして定義できるということは、メタル抵抗をネットを分割するエレメントとして取り扱うことにより、カスタムの受動デバイスをインターコネクトとして統一的に定義できるということです。

この方法ではPegasus LVSはBlackBoxやGrayBoxなしで実行されます。Quantus Extraction Solutionの寄生抽出はこのインダクターのメタル図形をインターコネクトとして取り扱い、隣接するネットとのクロスカプリングも含めて全ての容量を抽出します。さらに、Smart Viewへの電磁界モデルのつなぎこみにより、そのインダクターネットのQuantus Solutionで抽出したRCモデルをEMX Planar 3D Solverで抽出した高精度なSパラメータモデルで置き換えることができます。

現在のRFIC設計と検証フローにおけるカスタム受動デバイスの取り扱いについて今一度よく見直してみる価値があります。そのデバイスと隣接するネットとの間の寄生カプリングを全て考慮できているでしょうか。Quantus Extraction SolutionとEMX Planar 3D Solverによる階層的な抽出手法とVirtuoso RF Solutionへの密な統合により、正確なクロスカプリングを把握するための様々なシナリオを柔軟に取り扱うことができます。

Virtuoso RF SolutionにおけるRF設計手法に関するさらなるニュースやヒントを得るためにVirtuoso Meets Maxwellブログシリーズに注目してください。

関連資料

 Datasheet

Virtuoso RF Solution

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 Video

Virtuoso RF Solution: Using the Edit-in-Concert Mode to Edit Die Packages and Layouts

CadenceTECHTALK ミックスシグナル・カスタムIC設計セミナー メソドロジー編

 Product Manual

Virtuoso MultiTech Framework User Guide

Virtuoso RF Solution Guide

Virtuoso Electromagnetic Solver Assistant User Guide

 Free Trials

Virtuoso RF Solution - Module Layout with Edit-in-Concert

Virtuoso RF Solution - EM Analysis

Cadenceの回路設計用製品とサービスに関する情報についてのさらなる情報はwww.cadence.comをご参照ください。

Claudia Roesch

Translator: Kazuyuki Tateishi

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Virtuoso Meets Maxwellについて

Virtuoso Meets Maxwellの連載では、設計者が設計者として生き抜くための設計プロセスの再構築と最適化にフォーカスする形で次世代のダイ、パッケージ、ボードの設計フローに関する投稿を行っています。ご注目ください!

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