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SPB Japan
SPB Japan
3 Aug 2022

AI/MLの活用により、分野の垣根を超えた解析と最適化を新たな生産性レベルにまで高める

AI/ML 対応の最新製品群を準備する中で、”Multidisciplinary Design Analysis and Optimization” あるいは”MDAO” という、私にとって聞き覚えのある言葉を耳にしました。私はケイデンスで垂直・水平方向のソリューションをリードする役割を担っており、ハードウェア、ソフトウェア、エレクトロニクス、メカニックなど、さまざまなエンジニアリング分野のグループと出会うことがよくあります。AI/MLとコンピューティング機能の進歩のおかげで、幸運なことに私はこれらの分野がどのように相互作用するかについて再び大きな進歩を見ることができます。

昨年のラウンドテーブル “Heterogeneous IC Are Reshaping Design Teams” の中で、複数の分野の相互作用の効果について質問された際、私は次のように述べました。「社内でハードウェアとソフトウェアの人間を集めると自己紹介や名刺交換が始まる、という冗談があります。メカ側の人間というのは、(エレキ側の人間にとって)全く別の新たな次元なのです。EMIの専門家もいるんですよ。そして、いつも話していることですが、システムアーキテクトというのは、何でも少しは知っているが、詳しいことは何も知らない、という人です。そのような人が、ハードウェア、ソフトウェア、その他の分野の間の調整役になりつつあるのです。このようなことがより多く起こるようになったのは、ツールがすべてを統合するためにより高いレベルで複雑化していっているからです。」

この効果は、複数分野にまたがる仕事をする際にも有効です。私は、オースティンで開催されたNI Connectから戻ったばかりですが、そこでは、複数分野の設計とテストにまたがる、Cadenceツールからデータ管理ツールへの連携が発表されたところです。幅広い分野からの参加者との会議では、冒頭で、言語間の「翻訳」に時間がかかることがあります。

90年代後半に渡米した私は、Felix HW/SW Co-Design Initiativeのテクニカルマーケティングを率いて船出したばかりでした。私たちは当時、EDAの先覚者であるアルベルト・サンジョバンニ・ヴィンセンテッリに導かれ、彼が”機能/アーキテクチャ”協調設計と呼ぶものによって設計フローに革命を起こそうとしていたのです。この手法では、機能を抽象的なシステムモデル(UML++を想定)で記述し、ターゲットとなるアーキテクチャを定義し、どの機能がどのアーキテクチャのコンポーネントに入るかをマッピングします。ほら!そこから先は「単純な実装関連の問題」なのです。振り返ってみれば、驚くほど遠くまできたものです。DAC 2002 では、機能レベルとアーキテクチャレベルでの決定がチップレイアウトに影響を与え、機能がハードウェアにあるかソフトウェアにあるかに応じた通信が自動的に再マッピングされるフローをデモしました。私たちは20年ほど早すぎたようですが、アルベルトの機能/アーキテクチャのビジョンは、今日の設計フローにおける様々な側面で多かれ少なかれ根本的な影響を及ぼしています。

2022年。AI/MLがドライブするMDAOの登場です。

MDAOという用語が多くの分野で使われています。核となる原則は同じです。これは、分野間の重要な相互作用と相乗効果を明示的に考慮することで、完全なシステムの解析と最適化を可能にする方法論です。Felix Initiativeでは、異なる機能とアーキテクチャでデザイン空間を定義し、消費電力、エリア、パフォーマンスの側面をアーキテク チャレベルで評価しました。システム設計の別の分野において、設計チームでは、トランスミッタのIC パッケージ ~ PCBボード ~ レシーバのパッケージ を経た実際のシグナルレシーバまでの信号源の通信チャネルに注目することがあります。システムの基準には、リターンロスやインサーションロス、クロストーク、アイソレーションが含まれます。複合的な側面としては、チャネルとシステムの要件が考えられます。具体的には、例えばPVT コーナー、パッケージタイプ、ODT、イコライゼーション、サプライヤ、ジッター、データレートなどが、トランスミッタとレシーバのそれぞれについて考慮されます。通信チャネル自体では、ジオメトリックな変数が重要です。これには、線幅、間隔、長さ、スタックアップ、パッドサイズ、アンチパッドジオメトリ、ドリルサイズ、スタブ長、グランドビアピッチ、などが挙げられます。

お分かりでしょうか?こんなに数多くの変数を、どんなに優れたエンジニアやチームであってもマニュアルで管理せねばならず、しかも、共通言語を持たない様々な分野にまたがることについての考慮はありません。

Felix Initiativeでの課題の一つは、スイープ解析のための試行設定をマニュアルで行わなければいけないということでした。古典的なMDAOでも同じことが言えます。すべてのパラメータに対して制限を定義し、デザインスペースをスキャンすることは可能ですが、デザインスペース全体を調べるためのシミュレーションのセットアップは非常に計算量の多いものとなります。これは、自宅から空港までの経路を検討する際に、利用可能な全道路の組み合わせをリスト化して仮想的に運転してみるようなものです。

AI/MLをMDAOと組み合わせて投入しましょう。

素晴らしいことに、AI/MLとMDAOを組み合わせることで、より少ない回数のシミュレーションで、より迅速に正しいデザインに到達する方法を手に入れることができるようになります。デザインスペース全体を単純にスキャンするのと異なり、従来の古典的な経験則に基づく最適化手法を機械学習モデルにより強化し、最適なデザインのインプリに導くことが可能になります。ユーザーが設定した変数の範囲とゴール関数の定義から、AI/MLは適切なデザインスペースをマッピングし、シミュレーションを実行します。AI/MLは、変数の更新とゴール関数及び制約の計算をしながらその都度シミュレーション結果を分析しており、最適化ゴールに達するまでこの作業は行なわれます。以下のデザインスペース探索の例では-35dBまで分析を続けています。

我々はこのプロセスを”in-design MDAO”と呼んでおり、これを利用して伝送路のパフォーマンス最適化に費やす時間を数時間から数分に短縮されたお客様もいます。あるいは、最適なリターンロスやインサーションロス、TDR波形を迅速かつ効率的に決定することができたお客様もいます。

まだまだ発展の途中ではありますが、AI/MLとMDAOの組み合わせは、システム設計の生産性向上という明るい未来につながるものです。

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この記事に関するお問合せは、cdsj_info@cadence.com までお願いいたします。

Author: fschirrmeister

Translator: Ikue Yoshizaki

このブログの英語版は こちら より

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