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Visual System Simulator(VSS)

新しい通信システム解析向けソリューション: Rohde&Schwarz社の標準規格信号を設計で活用

14 Sep 2021 • Less than one minute read

本記事は2021年8月のMicrowave Product Digestに投稿した記事を翻訳したものです。

RF系および部品の設計からCadence VSSおよびRohde&Schwarz VSESIM-VSSソフトウェアを使用した実装まで

by Dr.Gent Paparisto and David Vye, Cadence and Markus Loerner, Rohde & Schwarz

 

 電子設計自動化(EDA)ソフトウェアを使用した解析は、5G、レーダー、および広帯域衛星のアプリケーションに見られる最新のRFフロントエンド電子機器およびワイヤレスシステムの設計に不可欠です。製品開発の成功を確実にし、設計の反復回数を最小限に抑えるために、エンジニアは高精度のデバイスモデリングと解析に依存して、エラーベクトルマグニチュード(EVM)やビットエラーレートなどの主要な性能評価指標(KPI)を使用して、結果の部品/システムレベルの性能を予測します。

 高いデータスループットのために、最新の技術ではより複雑な波形を採用し、より広い帯域幅をサポートしています。これらのKPIを精度良く決定するために、標準規格に準拠した波形(5G、Wi-Fiなど)または現実的なユーザー定義の広帯域デジタル変調方式による解析が必要です。さらに、設計者は、解析モデルに標準規格準拠の信号を適用することに加えて、解析設定を、製造されるデバイスのKPIを検証するために使用される測定システムに合わせる必要があります。

 これらの必要性に対応するために、CadenceとRohde&Schwarzは協力して、Rohde&Schwarzの信号生成(R&S®WinIQSim2TM)および分析(R&S VSE)ソフトウェアとCadence AWR Design Environment®プラットフォーム内で動作するCadence® Visual System SimulatorTM(VSS)システム設計ソフトウェアの統合を開発およびサポートしました。 新製品のR&S VSESIM-VSSは、Rohde&Schwarzによって販売および配布され、お客様は商用テスト機器で使用される信号をVSSソフトウェアに取り込んだり、VSSからの出力をテストおよび測定(T&M)機器に送り、信号を正しく復調したりできます。Rohde&Schwarzソフトウェア製品で提供される信号は、機器で使用されるものと同じであり、解析信号が標準規格仕様に完全に準拠し、常に最新であることを確実にします。R&S VSESIM-VSSでは、ハードウェアドングルまたはソフトウェアを使って、信号生成(R&S WinIQSim2)および分析(R&S VSE)のライセンスを取得できます。また、データソースとしてRS_SRCと、データシンク部品(モデル)ブロックとしてRS_SNKを追加インストールできます。 これらには、VSS回路図テストベンチに配置するためのシンボルが付いています(図1)。

図 1:RS_SRC(データソース)とRS_SNK(データシンク)は、VSSテストベンチに配置された左端と右端の部品シンボルで表示されています

 

解析と測定で標準規格波形を共有

 VSSソフトウェアは、RFレーダーと通信システムの計画と設計に使用されています。ターゲットシステムの特性を調査および開発する際に、お客様は、パワーアンプ(PA)段、フィルタ、アンテナアレイなどの機能ブロックまたはサブモジュールで必要とされる性能を調べ、全体的なRF系の性能への影響を判断できます。VSSソフトウェアをR&S WinIQSIM2解析ソフトウェアの信号作成ノウハウおよびR&S VSEソフトウェアの分析機能と接続すると、5Gから最新のWi-Fiバリアントまたは超広帯域(UWB)までのすべての異なるデジタルシステムに直接リンクできます。さらに、解析と実際のハードウェア測定でまったく同じアルゴリズムを使用ことで、解析とテストの両方の世界からの結果を比較する際の不確実性を軽減できます。

 R&S VSESIM-VSSは、VSSソフトウェアで使用するためにR&Sの WinIQSIM2およびR&S VSEでサポートされているすべての標準規格の完全な利用を可能にします。R&S WinIQSim2ソフトウェアは、暗号化された標準規格準拠の波形を生成し、Rohde & Schwarzのテスト機器で再生できます。標準規格波形用のR&S VSE信号分析ソフトウェアは、R&Sの WinIQSim2波形を復号化し、標準規格の測定値を表示できます。

図 2:VSS解析テストベンチの結果を使用した、R&S VSE信号分析内でのコンスタレーションプロット、相補累積分布関数(CCDF)、隣接チャネル電力リーク(ACPL)などの性能KPI

 新しいR&S VSESIM-VSS製品には、VSSソフトウェアへのプラグインが含まれています。R&S WinIQSIM2とR&S VSEはどちらも、解析環境では機能ブロックで表され、EDA環境ではデータソースとデータシンクとして機能します。機能ブロックは、VSSソフトウェアとRohde&Schwarzソフトウェアツール間のインターフェイスとして機能し、解析環境とテスト対象デバイス(DUT)を実際の測定ソフトウェアとT&M機器に接続します(図2)。VSSソフトウェアを介してAWR Design Environmentプラットフォームに接続すると、Cadence AWR®ソフトウェアの回路/システム協調解析機能を通して、R&Sツールは、モノリシックマイクロ波IC(MMIC)ガリウムヒ素(GaAs)/ガリウム窒化物(GaN)やPCBベースの増幅器設計用のMicrowave Office® RF/マイクロ波回路設計ソフトウェアなどの他のCadence製品と一緒に使用することもできます。

 VSSソフトウェアは、RFシステム設計フローのさまざまな段階で使用できる機能を提供します(図3)。システムレベルの性能テストを実行するために、設計者はRS_ SNKブロックをVSSソフトウェアのデータシンクとして使用して、信号系の任意の場所で信号を取得できます。抽出された波形をR&S SMW200Aなどのベクトル信号発生器にプッシュして、ユーザーは実際のRF信号を利用可能なハードウェアに接続できます。

図 3:RS_SRCデータソースによって駆動されるVSSテストベンチに配置されたダブルアップコンバージョンのRF系の個々のRF部品

 

DPDをPA解析に適用

 R&S VSESIM-VSSは、標準規格準拠またはユーザー定義の信号生成と分析を提供するだけでなく、デジタルプリディストーション(DPD)技術をVSSに提供するので、設計者はアクティブな線形化を備えた電力増幅器などの非線形デバイスの性能を予測できます。ほとんどのPAは、送信機に必要な出力電力を供給し、電力負荷効率性能を最大化するために、非線形範囲で動作します。残念ながら、図4に示すスペクトラムの再成長から明らかなように、深い圧縮状態で駆動されたPAはRF信号を歪ませます。さまざまなアーキテクチャの使用を含め、さまざまなPA設計戦略を使用して、線形性と効率の性能を向上させることができます。VSSソフトウェアは、Microwave Office回路設計ソフトウェアとともに、さまざまな線形化技術を使用してPAを解析する機能を設計者に提供しています。

図 4:R&S WinIQSim2信号源で生成された信号によって励起されたRF系のPAの非線形性に関連するスペクトラム再成長のVSS解析

 この動作領域で信号品質を維持するために、多くの送信機は、PAの出力信号を線形化するために使用される一般的な方法であるDPDを採用しています。送信機にリアルタイムDPDを実装することは、送信される信号に固有のRF PA設計とモデリングを含む困難な作業です。PAの設計段階では、DPD条件下でのPA設計の性能を迅速に分析して、考えられるシステムレベルの性能を理解することが重要です。VSSソフトウェアは、PAの性能と、R&S VSESIM-VSSが提供する多数の無線通信規格の入力信号との関係を調査するための仮想テストベンチを提供します。

 増幅器テストアプリケーションのR&S FSW-K18D拡張機能は、R&S FSW信号分析にダイレクトDPD機能を追加し、R&S VSESIM-VSS内のEDA環境のVSS/Microwave OfficeのPA設計でも利用できるようになりました。ダイレクトDPDアプリケーションは、VSS PAモデルで解析された出力をサンプルごとに理想的な参照信号と比較し、各サンプルを振幅と位相で個別に変更して、VSSテストベンチのRS_SRCを利用してVSS PAモデルに適用できるプリディストーション信号を導出します。 これにより、高度に線形化された出力信号が得られます。R&S VSESIM-VSSの一部としてのVSSソフトウェアとダイレクトDPDは連携して、RF増幅器の線形性能の観点から何が達成できるかを予測します。

 

まとめ

 今日の通信およびレーダーシステムは、部品/システムのRF性能を正確に予測し、設計の反復回数を減らすために、解析中に考慮する必要のある広い帯域幅と複雑な変調波形を利用して、高いデータレートと範囲分解能を実現しています。製品検証で使用されるテスト機器と解析で使用される励起信号の間で標準規格準拠の波形を共有することにより、設計者は、測定されたKPIと解析されたKPIの不一致につながる波形の不一致を排除できます。Rohde&Schwarzテストプラットフォームの信号生成および分析ソフトウェアとCadenceのAWR Design Environmentソフトウェアの統合により、RFフロントエンドおよびシステムエレクトロニクスの開発者は、設計から実装までの所要時間を短縮できます。

Translator: Tsutomu Sugawara

 

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 ご質問や一般的なフィードバック、または今後のブログ・トピックのご提案は、日本ケイデンス フィールド・マーケティング部 cdsj_info@cadence.com までメールでお問い合わせください。 

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