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エージェント型AI「Cadence AI Super Agents」が再定義する、仕様策定からサインオフまでのチップ設計

22 Apr 2026 • 1 minute read

ケイデンスは「CadenceLIVE Silicon Valley 2026」において、完全自律型チップ設計に向けたエンドツーエンドの設計フロー実現の一環として、アナログ設計・検証向けに「ViraStack AI Super Agent」、デジタル実装およびサインオフ向けに「InnoStack AI Super Agent」を新たに発表し、すでに提供しているデジタルRTL設計・検証向け「ChipStack AI Super Agent」とあわせ、チップ設計全域をカバーする自律型AIポートフォリオを確立しました。

 

さらにケイデンスは、これらのスーパエージェント群を統合する上位エージェントとして「AgentStack」を発表しました。AgentStackは、チップ設計にとどまらず、3D-IC設計やシステム設計・解析領域まで拡張可能なアーキテクチャを備えています。共通のターミナルインターフェースを通じて、スーパエージェント間の知識・スキル共有を実現し、設計生産性のさらなる向上に貢献します。


EDA
におけるAIファースト時代の到来
汎用の大規模言語モデル(LLM)は設計やテストベンチの生成が可能である一方、確立された工学的原理ではなく、確率的な推論に基づいて動作します。
これに対し、ケイデンスのAI Super Agentは、LLMによる生成能力と、原理に基づいたEDAツールを、同社独自のスキルと高度なプロンプト設計により構築されたエージェント型ワークフローで融合します。
具体的には、複雑な設計目標をドメインやツールごとのタスクに分解し、問題全体を横断的に推論しながらサブエージェントへ処理を委任します。さらに各サブエージェントは個々のツールエージェントに最小単位のタスクを割り当て、ケイデンスのEDAツールを直接呼び出して実行します。

メンタルモデルとCadenceネイティブスキル
ケイデンスのAI Super Agentの中核を成すのが、「メンタルモデル」と「Cadenceネイティブスキル」です。
メンタルモデルは、既存の設計データ、仕様書、図面、ライブラリなど、設計意図を表すあらゆる人間可読な情報を集約したナレッジグラフです。これらは、AI Super Agentが動作する際の信頼できる基盤として機能します。
LLM ベースの生成能力と、ケイデンスの工学原理に基づく EDA ツールを適切に融合・連携させるために設計された、高度なプロンプトエンジニアリングの集合体です。ツールをコマンド、スクリプト、各種オプション指定などの低レベルで操作する方法から、詳細なトレースやログの解釈方法に至るまでをLLMに学習させます。

ChipStack:デジタル設計および検証
ChipStack AI Super Agent は、RTL設計、検証、デバッグを自律的に実行します。設計仕様を入力として、必要に応じて既存のRTLやテストベンチも活用しながら、仕様を実現するためのRTLおよびテストベンチを自動生成またはリファクタリングします。さらに、その実装が仕様に適合していることを検証するまでを一貫して行います。

ViraStack:アナログ設計および検証
アナログ設計は、IC開発工程の中でも依然として最も時間を要する領域の一つであり、その多くが限られた熟練設計者の高度な専門知識に支えられています。
ViraStack AI Super Agentはこの領域に対し、エージェント型の自動化を導入し、回路図作成・テストベンチ開発・回路最適化・レイアウト移行といった一連の設計作業をカバーします。
またViraStackのエージェントは、複数の設計選択肢を探索し、そのトレードオフを定量的に評価しながら、性能・消費電力・信頼性といった設計目標の最適な収束を支援します。
さらに、Cadence Virtuoso技術への長年の投資を通じて蓄積された豊富なアナログIPライブラリを活用し、実績ある回路設計を自律的に解析・活用します。新規プロジェクトの要件に応じて、これらの実証済み回路を最新プロセスノードや仕様へ移行することも可能です。

InnoStack:デジタル物理実装からサインオフまで
InnoStack AI Super Agentは、論理合成から配置配線、サインオフ解析、ECO実行に至るデジタル実装およびサインオフ工程全体を対象とし、専用エージェント群によって設計反復と収束の高速化を実現します。
ケイデンスのデジタル実装・サインオフ向けの原理に基づくEDAツール群を活用し、制約条件、フロアプラン、ならびにタイミング・消費電力・面積といった設計目標を調整しながら、広範な設計空間を探索します。
さらに大規模な並列シミュレーションを通じて、従来の手作業では現実的に検討が難しい修正や最適化の可能性を発見し、複雑な依存関係(コラテラル課題)の解消と設計収束の加速に貢献します。

エンジニアリングの加速へ
ケイデンスのChipStack、ViraStack、InnoStack各AIスーパエージェントと、それらを統合するAgentStackは、チップ設計のあり方をエンドツーエンドで自律化する大きな転換点を示しています。
ChipStack AI Super Agentはすでに顧客向けに提供を開始しており、実運用フェーズに入っています。一方、ViraStackおよびInnoStack AI Super Agentは、現在、開発パートナーとの協業を通じて実用化に向けた検証・開発を進めている段階です。



※「ViraStack」「InnoStack」「ChipStack」「AgentStack」は当社の商標(TM)です。無断での使用はご遠慮ください。  

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