電動航空機の航空機内騒音を低減するPipistrel

Pipistrel社は世界をリードする小型航空機の設計・製造会社で、エネルギー効率が高く、手頃な価格の高性能航空機に特化しています。2007年の世界初の2人乗りの電動航空機の開発に続いて、2011年には、世界初の4人乗りの電動航空機を開発し、NASAのグリーン・フライト・チャレンジで優勝しました。また、Pipistrel社はNASAやシーメンス社などに向けて、小型機や一般航空機のバッテリー、パワーコントローラー、電気モーターなどの推進システムを開発しています。Pipistrel社は、様々な標準化委員会や研究プロジェクトに参加し、量産型ハイブリッド電動航空機の商業化に向けて活動しています。

ARTEMプロジェクトと分散型電気推進

「Aircraft noise Reduction Technologiesand related Environmental iMpact (ARTEM)」プロジェクトは、Pipistrel社が参加している研究プロジェクトの一つです。ARTEMプロジェクトの目的は、将来の航空機のエンジンや機体の騒音を低減するための新しい技術を開発することです。Pipistrelは、分散型電動推進（DEP）システムの騒音の調査と低減に取り組んでいます。DEPシステムは、電動航空機の進歩に伴って普及しつつあるシステムで、複数の推進ユニットを機体に分散させます。それらは、エネルギー源あるいは発電装置に電気的に接続されているだけなので、推進ユニットは設置場所、サイズ、操作性などに大きなフレキシビリティがあり、従来設計以上の性能改善をもたらします。主な利点としては、離着陸時間の短縮、飛行距離の拡大に伴うエネルギー消費量の削減、騒音の低減などが挙げられます。この技術は、将来的にあらゆる航空機に適用することができる見通しです。

詳しくはOmnisブログをご覧ください。

この記事に関するお問合せは、cdsj_info@cadence.com までお願いいたします。

Author:AnneMarie CFD

Translator: Norikazu Takada

このブログの英語版は こちら より