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Start Your Engines: Spectre Xシミュレータでアナログ・ミックスシグナル検証を高速化する

23 Nov 2020 • 1 minute read

 Cadence® Spectre® AMS Designer は、高いパフォーマンスのミックスシグナル・シミュレーション・システムです。複数エンジンの使用や、さまざまなプラットフォームから実行できる機能により、ミックスシグナル・デザイン検証を「活性化」し、市場競争でチェッカーフラッグを受けることができます。Start Your Enginesブログ・シリーズは、シミュレーションのパフォーマンスをチューンアップし、生産性向上に役立つヒントと洞察を提供します。

Bonjour!

この投稿では、Spectre Xシミュレータを使用してミックスシグナル検証を高速化する方法を説明します。AMS DesignerのフローでSpectre Xを設定する方法についてもカバーします。ミックスシグナル検証を担当する設計者は、SoCやブロックに対するテストベンチのシミュレーションを高速化する方法を常に探しています。

まずSpectre Xの紹介を行ってから、Spectre AMS Designerシミュレータでの使用について説明します。最後に、使用方法とメリットをまとめます。

Spectre X シミュレータ

Spectreシミュレータは、EDA業界で25年以上にわたり存在しています。精度よく電気的シミュレーションを計算するための強力なプラットフォームです。

Spectre Xは2019年に発表され、高キャパシティと高精度という2つの世界で最高の性能を提供します。

設計者は、Spectre Xを純粋な電気回路だけでなくミックスシグナル・テストベンチにも使用することができます。

Spectre をAccelerated Parallel Simulator (APS, +aps) モードで使用したことのある設計者の方は、errpresetオプションを覚えているでしょう。それは精度と速度を制御します。errpresetにより、複数のパラメータ設定が適切に選択されます。設定可能な値はliberal、moderate (デフォルト)、conservativeです。ポストレイアウト用の追加設定を指定したり、Fast APS (++aps) を有効にしたりすることもできます。

Spectre Xは、マルチスレッドのシミュレーション・モードです。

Spectreの開発チームは、ひとつのコマンドライン・オプション +preset=valueによりSpectre Xの設定を簡素化しました。設定可能な値はcx、ax、mx、lx、vxです。cxが最も高精度なモードで、vxが最も高パフォーマンスなモードです。Spectre XはAPSのliberal、moderate、conservative設定を引き継ぎ、さらに2つの追加のモードがあります:

  • ax : cxより高速で、高精度も必要な場合に使用します。このモードではパフォーマンスが大きく向上します
  • vx : 大規模で複雑なデザインの高速検証を計算したいときに使用します

下図は、パフォーマンスと精度によるpresetの値の比較です。

  

Spectre X自身がプリレイアウト回路であるかポストレイアウト回路であるかを検出して、可能な最適化をスマートに適用します。

Spectre AMS DesignerでSpectre Xを使用する

Spectre Xは、寄生RCの有無に関わらず、トランジスタをDevice Under Test (DUT) にインスタンスしたときに役立ちます。

Spectre AMS DesignerでSpectre Xを使用するときにサポートされる言語

下図の言語で記述したテストベンチやDUTモデルをインスタンスすることもできます。さらに、SoCのパワーインテントをLP1801 (UPF) やCPFで記述することも可能です。

  

ADE ExplorerでSpectre Xを設定する

ADE Explorer環境では、Spectre Xは2つのステップで設定できます。まず、ADE > Simulation > Netlist and Run OptionsフォームでEnable AMSD flexible release matrixを選択します。

  

そして、ADE > Setup > High-Performance/Parasitic Reduction OptionsフォームでSpectre Xを選択します。

  

コマンドライン・フローでSpectre Xを設定する

コマンドライン・フロー (AXUMフローとも呼ばれます) では、以下のコマンドでSpectre Xを有効にできます:

-spectre_args “+preset=cx | ax | mx | lx | vx”  (デフォルトは mx)

例:

xrun –spectre_args “+preset=lx +mt=16” *.sv *.v *.vams *.svams amscf.scs probe.tcl …

+mt=number_threadsで、Spectreが使うことができる最大のスレッド数を指定します。

Note: シミュレーション開始後にxrun.logファイルで以下のメッセージを探して、Spectre Xが有効であることを確認してください:

Notice from Spectre during initial setup.

  Spectre X preset=lx Enabled

使用方法のまとめ

Spectre Xは、精度とパフォーマンスの適切なバランスを提供する5つのスマートなプリセットを備えており、設定が簡単です。

  • ゴールデン・リファレンスが必要な場合はcxを使用
  • 高精度アナログ・アプリケーションにはaxを使用
  • ほとんどのアナログ・アプリケーションにはmxを使用 (デフォルトのモード)
  • パワー・マネジメントや精度に余裕があるアナログ・アプリケーション回路にはlxを使用
  • カスタムIC検証にはvxを使用

メリットのまとめ

  • Spectreのゴールデン精度を維持しながら、さまざまなデザインでパフォーマンスが2~10倍向上
  • キャパシティが最大5倍に増加し、これまで取り組めなかったシミュレーションに対応
  • 現在のクラウド・インフラ向けのスケーラブルで超並列なシミュレーション
  • 高度に分散されたシングルマシンまたはマルチマシンのマルチコア・シミュレーションをサポート

Spectre Xの詳細にご興味があれば、Stefan によるCustom IC Design ブログ Spectre Tech Tips: Spectre X Update (日本語版はこちら)をご一読ください。

Spectre X対応のアナログ・ミックスシグナル高速シミュレーションで、幸せな体験をしていただけることを願っています。

~ Andre Baguenier

Translator: Haruko Tadokoro

関連リソース

  • One-Stop Knowledge Resource for Mixed Signal Verification
  • AMS Designer Product Page
  • AMS Designer日本語資料

Cadenceの回路設計プロダクトとサービスの詳細については、www.cadence.comをご参照ください。

Start Your Enginesについて

Start Your Enginesシリーズは、AMSDの新機能、既存機能を使った作業改善などのさまざまなトピックスについて、アナログ/ミックスシグナルの主題に関するエキスパートからのブログ投稿を紹介します。このシリーズの新しいブログについて通知を受け取るには、Subscriptions ボックスにEmail アドレスを入力してください。Subscription 設定手順の詳細は、Article (20493886) Title: 日本語ブログ「カスタムIC/ミックスシグナル Blogs」 Subscription 設定手順 をご参照ください。