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2 Feb 2021
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BoardSurfers: 'Extracta'を利用してAllegroデータベースを読み取り可能なフォーマットに変換

 PCBデザインを開発する過程においては、多くのエキスパートたちが設計の検証に関わります。 これらのエキスパートやその他のさまざまな関係者は、自社または製造会社に所属していて、PCB設計プロセスの特定の側面に関心を持っています。関連するデータをそれぞれの関係者やさまざまなドメインのエキスパートと共有することは、適切なフィードバックを受け取るために大変重要であり、これは、PCB設計ソフトウェアのデータ抽出機能に大きく依存します。Cadence Allegro® レイアウトエディターは、バイナリ形式のデザインデータから読み取り可能なテキストファイル形式へと変換する組み込みのメカニズムを提供することにより、データの抽出と共有を容易にします。

Extractaとは?

Extractaはバイナリ形式のレイアウトファイルを読み込んでASCIIファイル形式へと翻訳するユーティリティです。このユーティリティはWindowsとLinuxのいずれのプラットフォームでも使用可能です。extractaの自動データ検索機能を使用することにより、Allegroデザインデータベースから特定のデータを抽出することができます。extractaで生成されるファイルはASCIIテキスト形式で、そこには必要なデータベース情報が含まれており、分析用データとして利用する前にフォーマットの加工やソートが可能です。

Extractaの実行

一般的には、extractaはデザインが完了した後で実行しますが、デザインプロセスのどのタイミングでも、次の2つの便利な方法でコマンドが実行できます:

  • コマンドラインから以下のコマンドシンタックスを入力:

extracta <layout_file_name> <command_file_name> <output_file_name>

  • Tools – Reports – New/Edit のメニューからExtacta UIを起動するか、レイアウトエディタのコマンドウィンドウにてextract_ui コマンドをタイプ入力:


 

但し、 extracta  を実行する前に、抽出したいデータについての定義をツールが解釈可能なフォーマットで指定する必要があります。以下はデータ抽出タスクにおけるファイルのフローです:

 

  • Command File : レイアウトデザインデータベースから抽出したいデータ値のデータフィールドと選択用クライテリアが定義された入力ファイルです。このファイルは、”ビュー(view)”と呼ばれます。
  • Design Database : レイアウトファイルです。 (*.brd, *.mcm, and *.sip)
  • ASCII File : ここには、コマンドファイルでの定義に基づいてデザインから抽出された情報が格納された出力ファイルです(*.txt, *.rpt, or *.htm ファイル)。この出力ファイルはデータベースの多くのテキストレコード表現で構成されています。
  • Log File : extractaによるデータ抽出プロセスが失敗した場合に、コマンドに対するすべてのエラーやワーニングのメッセージが出力されます。

コマンドファイルはテキストファイル(.txt) であり、テキストエディタでのマニュアル入力、あるいはextract UIを使っての生成が可能です。このテキストファイルの各行はレコードと呼ばれ、以下のいずれかのタイプを持ちます:

 

複数のビューから情報を抽出するには、一つのコマンドファイル内で複数のENDレコードを使用します。一つのコマンドファイルに含まれる複数の抽出指定をENDレコードによって区切ります。複数ビューからの抽出に際しては、複数の出力ファイル名を指定する必要があります。また、コマンドファイルの中でデータフィールドレコードとしてプロパティ名を指定することができます。そのプロパティを持つあらゆるエレメントからプロパティ値を抽出することもできますし、extractaプログラムを通じて特定のエレメントタイプのみから抽出することもできます。

Sample Command File

以下は複数ビューを持つコマンドファイルのサンプルです:

#Extract list of differential pair names in a design

#(デザイン内の差動ペア名をリストします)

NET

DIFF_PAIR_GRP_NAME !=""

DIFF_PAIR_GRP_NAME

END

# Extract list of net names in design and the corresponding differential pair names

#(デザイン内のネット名および対応する差動ペア名をリストします)

NET

NET_NAME

DIFF_PAIR_GRP_NAME

END

事前定義されたビューを利用したコマンドファイルの生成

レイアウトエディタは、ピックアップされたデータフィールドを含む定義済みの値のセットを提供します。これは、baseview ファイル (_bv)と呼ばれます。これらのファイルはソフトウェアのインストールディレクトリ下、\share\pcb\text\viewsに格納されています。これらの既存のbaseviewファイルを必要に応じてカスタマイズし、複数ビューの抽出を一括で行うことができます。baseviewファイルで関連するデータフィールドの一部あるいは全部をシンプルにコピーするだけでコマンドファイルが生成できます。更にデータフィールドに特定の値を指定し、レコード選択を組み合わせることも可能です。

下記のイメージは事前定義されたデータベースビューとその解説を示したイメージです。

 

繰り返しになりますが、baseviewファイルの編集にテキストエディターを使うかExtract UIを使うかはあなた次第です。

Extracta 出力ファイルの分析

Extracta コマンドをコマンドラインから実行すると、テキストファイルが出力されます。このテキストファイルには2つのヘッダレコードがあり、その後ろにはエレメントごとに1つずつのデータレコードが続きます。出力ファイルの各レコードはレコードタイプを示す文字から始まります。このコマンドでは以下の3つのレコードタイプ文字をサポートします:

  • A Record: 各データフィールドのラベルを定義するレコードです。これらのラベルはコマンドファイルに記述されたデータフィールド名と同一です。
  • J Record: レイアウトデザインのグローバルデータについて定義するレコードです。例えば、名称、実行日付、デザインの範囲、デザインの単位、DRCステータス、等です。
  • S Record: A-Recordで名称が示された各フィールドについて、A-Recordでの名称の順番に沿ってその値を定義するレコードです。

すべてのレコードにおいて、各フィールドの区切り文字の標準はエクスクラメーションサイン (!). です。

Extracta 出力ファイルのサンプル

A!DIFF_PAIR_GRP_NAME!
J!/servers/scratch03/monikas/testcases/Cadence_Demo.brd!Wed Oct 14 22:36:07 2020!-100.000!-152.400!600.000!279.400!0.001!millimeters!DEMO_M!71.346457 mil!6!UP TO DATE!
S!CLOCK!
S!CLOCK!
S!DP1!
S!DP1!
S!STDA_SSTX!
S!STDA_SSTX!
S!STDA_SSRX!
S!STDA_SSRX!
S!D!
S!D!
S!DP_DATA0!
S!DP_DATA2!
S!DP_DATA3!

同じコマンドファイルをReports UIにロードした場合、出力ファイルは.rptあるいは.HTMLのフォーマットで生成されます。

 

まとめ

このブログではExtractaの概要をご紹介しました。新しいユーザーの方には、Cadene Online SupportサイトにあるdocumentationとUsing Extracta in Allegro PCB Editorの記事をお勧めします。extractaを使い始めてみれば機能の理解がもっと深まり、あっという間に達人になれることでしょう!

この記事に関するお問合せは、cdsj_info@cadence.comまでお願いいたします。

Author: Monika
Translator: Ikue Yoshizaki

このブログの英語版はこちらより

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