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Clarity 3D Solver

リジッド-フレックスPCBの折れ曲がり部のEM解析を手間なく実施

9 Jan 2023 • Less than one minute read

リジッド-フレックスPCBを使用するデバイスの機能、安全性、有効性は非常に重要です。特に、高度な医療用インプラントや高精度の重要な軍用機器などに使用されるデバイスおよび類似の規制や分類を持つデバイスでは、シミュレーションに万全を期すことが不可欠です。より小さなフットプリントで動作するように設計されたデバイスは、さまざまなコンポーネントを収容できるように、高いパッケージ密度が求められます。

コンポーネントの密度が高くなると、電磁気(EM)の問題が急増し、電気的性能が低下します。3D設計は複雑なので、リジッド-フレックスPCBのEM解析は容易ではありません。リジッド-フレックス回路は曲げ加工が可能なため、設計者はいくつも重ねられたスペース効率の高い設計を低コストで作成できることから、非常に人気があります。これらのデザインの電磁界シミュレーションは、レガシーのシミュレーション技術のほとんどにとっては困難であるか、または解析できないことさえあります。3D構造において、リスクを最小限に抑えて設計を確実に成功させるために必要なシミュレータとは、複雑なデザイン、大規模なシステム、複数のテクノロジーを処理できるものです。

独自の輪郭、高速なインターコネクト、軽量で信頼性の高いフレキシブル・サブストレートの貼り合わせにより、リジッド-フレックスPCBは、ウェアラブル機器からモバイル、軍用、医療機器まで、さまざまな電子機器に使用されています。ミニチュア・エレクトロニクスの世界は急速に進化しており、大きなビジネスです。このセグメントは、リジッド-フレックスPCB市場にとって最も重要な領域でもあります。需要の増加と家電製品の増加傾向により、リジッド-フレックス・セグメントの必要性は今後数年間で急増すると予測されています。世界のリジッド-フレックスPCB市場は、2028年に580万ドルに達すると予想されています。

Source: Cadence

リスピンにつながる理由は無数にあります。調査によると、1回のリスピンの費用は約2,500万ドルで、チップの複雑さに応じて大きく異なります。

現在では顕著なレベルにまで引き上げられたICパッケージングで考えてみましょう。その設計は、電気、製造歩留まり、パッケージ・アセンブリ、EMI/EMC、その他多岐にわたります。パッケージ全体で送信される高速データが肥大化すると、放射および伝導性エミッションが増大し、電磁放射の発生要因となります。伝送線路の構造と動作周波数も製品の性能に影響を与える可能性があります。複雑なヘテロジニアス設計が主流になると、品質と容量のバランスを取ることが重要になります。チップメーカーにとって、現実世界の状況での動作を解析するために複雑な設計をシミュレーションすることは、負担ではありますが避けられません。

リジッド-フレックスPCBの折り曲げ部における課題

コンポーネントをコンパクトなケースにまとめる必要があるミニチュア、ハンドヘルド、ウェアラブルには、軽量で柔軟なリジッド-フレックス・デザインが必要です。基板を折り曲げ、その折り曲げた基板ファイルを3D EMシミュレーション用にインポートするのはとても大変です。リジッド-フレックス環境では、一つのデザインの中で、材料を厚さや柔軟性、表面仕上げ、保護材などが異なるユニークなマテリアルを複数種使用します。また、折り曲げのための特定な基準、例えば折り曲げの定義と位置などが必要であり、その折り曲げで予測される干渉などの制限は非常に重要です。

リジッドテクノロジーとフレックステクノロジーの接合では、検証に関する新たな課題も発生しました。フレックス回路基板の薄い層では、最上層と最下層の配線が露出します。これらの層を通る高周波信号伝送では、シールドが小さくなるためにEMI放射が発生し、その結果、曲げ領域での近傍界および遠方界のリークが増加します。複雑な3D設計では、基板を小さなスペース用に折り曲げたり、材料特性を定義したり、ポートを作成したり、ハッチングされたグランドプレーンや電源プレーンを使用したりするため、シミュレーションがより複雑になり、従来のFEMやFDTDの3Dソルバー技術で解くことは困難となります。従来のツールでは、面倒な手動プロセスが必要です。曲げ加工では、ビアやレイヤーの位置ずれによるエラーが発生し易くなります。CAD変換においては材料特性、コンポーネント、ネット定義が失われ易くなります。さらに、ジオメトリが正しく定義されていない場合、折り曲げ構造のメッシュ作成が複雑になります。

ハイブリッド・ダイナミック 3D 基板には、エラーのない新しい折り曲げ方法が必要です。ツールの相互運用性を提供するワークフローにより、設計者は3D有限要素法(FEM)解析を使用してリジッド-フレックスの電気信号配線を正確に検証できるため、製品開発プロセスまでの時間を短縮できます。

Cadenceのように曲げてみては?

面倒な前処理に数時間から数日をかけた挙げ句にシミュレーションを低い成功率で終えるか、数分で終わる2ステップのプロセスで99%のシミュレーション成功率を実現するか、どちらを選びますか?それこそが我々の提供するリジッド-フレックス曲げ加工の課題を軽減するための新しいワークフローです。今日の設計の複雑さと課題に対応するために、EMエンジニアは3D EMモデリングのための革新的な技術を必要としています。当社の新しい革新的なワークフローは、IC、パッケージ、PCB、およびシステムツールとシームレスに連携して、設計サイクルタイムを短縮し、全体的な生産性を向上させます。従来の複雑なワークフローでは、人為的ミスやCAD変換ミスが起こりやすいのです。

 Source: Cadence

Clarity 3D Solverは、複雑なリジッド-フレックス設計ワークフローをシンプルな2段階の設計プロセスに変えます。当社のPCBエディタであるAllegroは、定義済みの折り曲げ情報を手動処理なしでデータベースに取り込むため、CADの変換やそれに関連する問題の修正にかかる時間と労力を節約できます。中間的な変換プロセスを介在させることなく、ボードを Clarity 3D Solver にインポートできます。Clarity 3D Solver は、3D ジオメトリの折り曲げ、材料特性、コンポーネント、ネット定義情報など、データベース全体を変換します。形状情報の管理にメカニカルツールを使用しないため、メッシュ作成と折り曲げ角度のパラメータ化が容易に行えます。Clarity はシミュレーションを実行して S パラメータ、近傍界、メッシュの結果を表示するため、PCB エディタに戻らなくても折り曲げの調整が可能となります。

2ステップのプロセス

現代の小型電子機器には、リジッド-フレックスPCBが提供するコンパクトなパッケージが必要です。時間とコストの最適化に関して言えば、これらのボードは実装密度の高いチップに比べて救世主と言えますが、リジッド-フレックス回路基板には特別な材料と追加の層が必要です。したがって、リスピンのコストははるかに高くなります。また、リジッド-フレックスPCBを使用する医療、軍用、および類似の規制や分類を持つデバイスにおいて、失敗の可能性は許容されません。したがって、これらのデバイスの機能性と安全性は非常に重要です。リジッド-フレックスPCBの折り曲げ領域は放射のリークが強まるため、EM解析が重要になります。当社の Allegro PCB Designerと統合されているClarity 3D Solver は2 段階フローを実現しています。このフローはエラーが発生しづらく、リジッド-フレックス PCB の折り曲げ部の EM 解析に必要な労力と時間を最小限に抑えることができます。

技術的な詳細、この記事に関するお問合せは、cdsj_info@cadence.com までお願いいたします。

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Author: Ben Gu

Translator: Ikue Yoshizaki

このブログの英語版は こちら より