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Start Your Engines: ユニバーサル・コネクトモジュール(UCM)の隠れた革新

19 Aug 2024 • 1 minute read

 Cadence Spectre AMS Designerは、高いパフォーマンスのミックスシグナル・シミュレーション・システムです。複数エンジンの使用や、さまざまなプラットフォームから実行できる機能により、ミックスシグナル・デザイン検証を「活性化」し、市場競争でチェッカーフラッグを受けることができます。Start Your Enginesブログ・シリーズは、シミュレーションのパフォーマンスをチューンアップし、生産性向上に役立つヒントと洞察を提供します。

ボンジュール!

今回の投稿では、ユニバーサル・コネクトモジュール(UCM)の隠れた革新について紹介します。UCMはテストベンチ中にあるミックスシグナルのネットに対し、Spectre AMS Designerが自動的に挿入します。コネクトモジュールのコンセプトを理解するには、先のブログを参照して下さい(Start Your Engines: ミックスシグナル検証でのコネクトモジュールの作成と挿入)。

ユニバーサル・コネクトモジュール

ケイデンスは30年を超えるミックスシグナルシミュレータの開発経験があります。UCMプロジェクトは才能ある研究者たちの努力の賜物です。私たちはお客様の声に耳を傾け、課題を理解し、そこからUCMを作る決断をしました。

そのアイディアは既存の動作を保ちながら、お客様に優れた先進の機能を提供するものです。

UCMは既存のconnectLibにある全ての推奨機能を取り込んでいます。UCMモジュール名は全て頭文字uで始まります。

それらのコネクトモジュールを下記表に示します。

コネクトモジュール名 説明
uBidir 双方向コネクトモジュール (エレクトリカル&ロジック)
uE2L 片方向コネクトモジュール (エレクトリカル→ロジック)
uE2R 片方向コネクトモジュール (エレクトリカル→リアル)
uERbidir 双方向コネクトモジュール (エレクトリカル&リアル)
uL2E 片方向コネクトモジュール (ロジック→エレクトリカル)
uR2E 片方向コネクトモジュール (リアル→エレクトリカル)

表1: UCM コネクトモジュール名

これらのUCMモジュールの特徴は:

  • 静的/動的な電源サプライに対応し、また3つの精度モードを持ちます。
  • IEEE LP1801 (UPF)またはAccellera CPFで定義されたパワーインテント記述を持つテストベンチで動作可能です。
  • uL2E及びbidirコネクトモジュールはロジック強度を自動的に認識します。

これらのモジュールがエレクトリカルドメインの変換に使われる時に、Verilog、Verilog-AMSやSystemVerilogのロジックドライバがsupply0もしくはsupply1の強度で出力する場合、UCMコネクトモジュールはノートン等価モデルから理想電圧ブランチジェネレータに切り替え、電圧源の動きを模擬します。

  • UCMでは、複数UCMインスタンスを持つ場合に、エレクトリカルからロジック値へ変換後の衝突によるXステートを防ぐ事が出来ます。
  • ロジックからエレクトリカル変換では、エレクトリカル側の電流が急峻にならない様に制限を掛ける事が出来ます。
  • デジタルの0→1や1→0の変化をエレクトリカルに変換する時、実際のCMOSゲートスイッチ動作を模擬する為、その出力インピーダンス値を指数関数による曲線に沿って変化させる事が出来ます。
  • UCMの電源が動的に変化し、その電圧が非常に低い場合、UCM内での変換を停止させる事が出来ます。

UCMの自動挿入

Spectre AMS Designerシミュレータでは、IEカードを使用したテストベンチ設定による簡易で優れた自動挿入制御方法を提供しています。

図1: UCM自動挿入を有効化するamscf.scsファイルのソースコード

この場合、異なるタイプのポート(ロジック、エレクトリカル、リアル)がミックスノードに存在する場合、固定電源を持つUCMが挿入されます。IEカードはケイデンス独自の機能で、コネクトモジュールの挿入に使用され、パラメタ設定を行う事が出来ます。IEカードでは強力で柔軟な7つのスコープ指定が可能です。例えば、IEカードのグローバルに設定する事や、ネット、インスタンス、ポート等に設定する事が可能です。

AMSシミュレータはエラボレーション時に必要な階層に対してコネクトモジュールの自動挿入を行います。コネクトモジュールの挿入は、デザイン階層ごとのノードのディシプリンレゾリューション及びポートの入出力方向に基づいて行われます。SimVision MS Debugを使う事で、図2にあるテストベンチのように、挿入されたコネクトモジュールがどの変換箇所に置かれたかを確認出来ます。それらは赤いひし形で示され、コネクトモジュール名も表示されます。

図2: SimVision MS Debug による2つのUCMを持つテストベンチ回路の表示

この図ではエレクトリカルのサイン波電源(V1)がデジタルロジックのインバータ(I2)をドライブしています。このデジタルロジックのインバータは、次にエレクトリカルのレジスタ(R1)をドライブします。このテストベンチのネットリスト上には、コネクトモジュールは出てきませんが、SimVision MS Debugでは、そのネットリスト上には無い自動挿入されたコネクトモジュールが赤いひし形として可視化されます。

下記はこのシミュレーションの結果波形です:

図3: SimVision MS Debugでのエレクトリカルのサイン波V(clk)(赤線)、ロジックのインバータ入力(緑線)、及びエレクトリカルのレジスタ端子V(clk_)の信号値表示

結論

UCMは3つの定義済みの精度モード(liberal、moderate、conservative)を持ちます。これによりミックスシグナルシミュレータで、異なる精度とパフォーマンスに対応させる事が出来ます。各精度モードではその精度に合わせたパラメタ群が設定されます。

  • UCMは静的/動的双方の電源に適用可能で、ミックスシグナル検証の為に優れた機能を提供します。
  • IEカードフローはUCM自動挿入の分かり易い設定を提供します。
  • SimVision MS Debugはインタラクティブデバッグに有用です。設計者はUCMインスタンスの動作プロファイルの取得、動作の比較や詳細実行を行う事が可能です。ミックスシグナルの複雑なテストベンチのデバッグに革新をもたらすソリューションで、設計者に素早い問題解決をもたらします。

UCMの新しい機能を是非試してみて下さい!詳細を知りたい場合は、Cadenceのカスタマーサポートにお問い合わせ下さい。

~ Andre Baguenier
Translator: Ryo Sato

関連リソース

Blogs

Start Your Engines: Best Practices for Converting a Logic Signal to Electrical Value with Mixed-Signal Modelling [英語版/日本語版]

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Start Your Engines: An Innovative and Efficient Approach to Debug Interface Elements with SimVision MS [英語版/日本語版]

Start Your Engines: Win Le Mans with the SimVision Mixed-Signal Debug Option [英語版/日本語版]

Start Your Engines: Create and Insert Connect Modules for Mixed-Signal Verification [英語版/日本語版]

Product Manual Spectre AMS Designer and Xcelium Mixed-Signal User Guide
Product Page Spectre AMS Designer

ケイデンスの回路設計製品およびサービスの詳細については、www.cadence.com をご参照ください。

Start Your Enginesについて

Start Your Enginesシリーズでは、AMS Designerの新機能の紹介、既存機能の強化のためのヒントなど、さまざまなトピックについて、アナログ/ミックスシグナル分野の専門家がブログ記事をお届けしています。

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